食事療法の目的
糖尿病における食事療法の目的は、血糖値を適切な範囲にコントロールし、合併症の発症や進行を予防することです。
毎日の食事を見直すことで、血糖コントロールが改善され、健康寿命を延ばすことができます。
当院では、患者様一人ひとりのライフスタイルに合わせた食事指導を行い、無理なく続けられる食事療法をサポートいたします。
食事療法の効果
食事療法を継続することで、さまざまな効果が期待できます。
血糖値のコントロールだけでなく、全身の健康状態を改善することができます。
食事療法で得られる主な効果
- 血糖値の安定化
食後の血糖値の急上昇を抑え、一日を通して安定した血糖値を維持できます - 体重管理の改善
適切なカロリー摂取により、肥満の解消や適正体重の維持が可能になります - インスリン抵抗性の改善
体重減少に伴い、インスリンの効きが良くなり、血糖コントロールがしやすくなります - 合併症リスクの低減
網膜症、腎症、神経障害などの糖尿病合併症の発症・進行を予防できます - 心血管疾患の予防
血圧や脂質の改善により、心筋梗塞や脳梗塞のリスクが減少します
食事療法の効果は個人差がありますが、適切な食事管理を3ヶ月程度継続することで、多くの患者様が血糖値の改善を実感されています。
食事療法のメリット
食事療法は糖尿病治療の中でも、特に多くのメリットがある治療法です。
薬に頼らず自分自身でコントロールできる点が大きな特徴です。
食事療法の主なメリット
- 副作用の心配がない
薬物療法と異なり、低血糖などの副作用リスクがありません。安全に血糖管理ができます - 経済的負担が少ない
特別な食材は不要で、日常の食事を見直すだけで実践できます。医療費の削減にもつながります - 家族全員の健康増進
糖尿病予防食は健康的な食事そのものです。家族みんなで同じ食事を楽しめます - 生活の質の向上
食事を楽しみながら健康管理ができ、外食や旅行も工夫次第で可能です - 薬の減量や中止の可能性
食事療法で血糖コントロールが改善すれば、薬を減らせる場合があります
食事療法は、習慣化すれば無理なく継続できます。
当院では、患者様が楽しく続けられる食事療法をご提案いたします。
食事療法の注意点
食事療法を効果的に行うためには、いくつかの注意点を理解しておく必要があります。
間違った方法では効果が得られないだけでなく、健康を損なう恐れもあります。
食事療法で注意すべきポイント
- 極端な食事制限は避ける
極端な糖質制限や断食は、低血糖や栄養不足を招く危険があります。バランスが大切です - 自己判断で薬を中止しない
食事療法で血糖値が改善しても、医師の指示なく薬を止めてはいけません。必ず相談してください - カロリーだけにこだわらない
総カロリーだけでなく、栄養バランスや食べる順番、時間帯も重要です - アルコールの過剰摂取に注意
アルコールは血糖コントロールを乱し、低血糖の原因にもなります。適量を守りましょう - 外食や間食の選び方を工夫
外食時も血糖値を意識したメニュー選びが大切です。完全に我慢する必要はありません
食事療法は継続が何より重要です。
無理な制限でストレスを溜めるより、長く続けられる方法を見つけることが大切です。
血糖値を上げにくい食事の仕方
食事の内容だけでなく、食べ方を工夫することで血糖値の上昇を抑えることができます。
- 野菜から食べる(ベジタブルファースト)
最初に野菜を食べることで、食物繊維が糖の吸収を緩やかにします。次に肉や魚、最後にごはんの順番が理想的です - よく噛んでゆっくり食べる
一口30回以上噛むことを意識しましょう。早食いは血糖値を急上昇させる原因になります - 食事時間は20分以上かける
ゆっくり食べることで満腹中枢が働き、食べ過ぎを防ぎます - 白米より玄米や雑穀米を選ぶ
精製度の低い穀物は血糖値の上昇が緩やかです。白米に麦や雑穀を混ぜるのもおすすめです - 食物繊維が豊富な食材を取り入れる
きのこ類、海藻類、こんにゃくなどは低カロリーで食物繊維が豊富です
血糖値を上げやすい食べ方(避けたい習慣)
- 早食い
血糖値が急上昇し、インスリンが大量に分泌される - ながら食べ
満腹感を感じにくく、食べ過ぎの原因に - まとめ食い
一度に大量に食べると血糖値が急激に上がる - 夜遅い食事
エネルギー消費が少なく、血糖値が下がりにくい
これらの食べ方を意識するだけで、同じ食事内容でも血糖値の上がり方が大きく変わります。
よくある質問
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糖尿病だと甘いものは一切食べられませんか?
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完全に禁止する必要はありません。
血糖コントロールが良好であれば、量や頻度を考えて楽しむことができます。食べる場合は食後のデザートとして少量にし、単独で食べないようにしましょう。
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果物は食べても大丈夫ですか?
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果物にはビタミンや食物繊維が含まれているため、適量であれば問題ありません。
1日に拳1個分程度が目安です。缶詰やジュースではなく、生の果物を選びましょう。
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お酒は飲んではいけませんか?
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適量であれば可能です。
ビールなら中瓶1本、日本酒なら1合程度が1日量の目安です。ただし、空腹時の飲酒は低血糖を起こす危険があるため、必ず食事と一緒に飲みましょう。
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カロリーゼロの人工甘味料は使っていいですか?
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人工甘味料は血糖値をほとんど上げないため、上手に活用できます。ただし、甘味に慣れてしまわないよう、使いすぎには注意しましょう。
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食事療法だけで血糖値は下がりますか?
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糖尿病の進行度や体質によって異なります。
初期段階であれば食事療法と運動療法だけで改善する方もいますが、必要に応じて薬物療法を併用することが重要です。自己判断せず、医師と相談しながら進めましょう。
東浦和駅より1分